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「絶対的な距離を越えられるのにね」
(5年後パロにおいてのIf話。もし西嶋ちゃんに告白することなく片思いを燻らせていたなら。
イベ期間中はまだ本編において自覚云々が無かったし、2人の間に強いフラグも無かったので、
西島ちゃんにお嫁に来て貰えることになった今更書いてみる。イベとほぼ同様の設定です。
ですがあのパロ設定のというか。森山詳細にちらっと書きましたが、
西嶋ちゃんに告白しなかった場合の未来=BADエンドルートです。完全に後付け(笑)
もし西嶋ちゃんに結果はどうあれ告白することが出来たなら。
森山は将来的に検事さんになることになります。で、両親と法廷でガチバトルをする未来です。
で、和解とは言わなくても対等になる。それが多分、ハッピーエンドルートになるのかしら。
だからもし、次にまた5年後パロでも10年後パロでももし公式でイベントが開催されたならば、
その時は森山の未来は違う未来になっているかと思います。他は多分変わらないけど。
この話は森山の一方的な片思いについての独白染みた小話。パロのパロです\(^o^)/
自己満足やっほーいです。ねちねちと、案外小難しい感じに考えてるのが森山の素だったり。
直接は出て来ませんが、間接的に椎歌ちゃん宅の西嶋ちゃんをお借りしています(><)
暇潰し程度にどぞーん)
BGM/サリシノハラ(みきとP)
大学とバイトの両立。そんな有り触れたどこにでもある大学生の生活。最初こそ高校生の時とは全く違うその生活に戸惑ってしまったけど、4年も経てばそれはすっかり身体に染み付いてしまった。
一度深まった溝、っていうのは埋め直すことがとても難しくて、というより億劫過ぎて埋める気すら起きなくて。俺は卒業しても実家に帰ることは無く。高校生の時から割と頻繁に通っていた雑貨屋のバイトを決めたのと同時に、その裏のアパートを借りて大学に通うことにした。極力親の金なんて借りたくないし頼りたくもなかったから、珍しく3年生のでの1年間はそれはもう勉強した。まぁ当社比、って奴だけど。特待生試験をパスして奨学金も成績優良枠で第一種を得ることができたから、学費面では困ることはなく。アパートも割と古びている、という理由でそこそこ家賃も高くない。何より、バイト先の店長とはかなり気が知れた仲で、度々同じように1人暮らしの店長に呼ばれてはご馳走になったりした。翌日に大学が無ければ、バイト先で寝食するなんて当たり前。時間が出来ればレポートとアクセ作成。有り触れた代わり映えのない毎日だけど、俺は満足だった。ただ一点を除いて。
「祈織!いーおーり!、なんかお前の携帯めっちゃ鳴ってンだけど!うっせえ!止めるぞ!」
「ああタンマタンマ、今止めるから。ってことでハイてんちょ、店番こうたーい」
「はあ!?…あぁ、今日は金曜か…、―ったくしょうがねぇなぁ…、」
ぼやくような店長の声を軽く流しながら店番は任せて、店の裏へと戻る。納品したばかりの段ボールだとかディスプレイ用の雑貨達だとか物で溢れ返ってるその部屋は、実は店長の家のリビングでもある。だから物で溢れかえっているとはいったけど、実際は結構な広さを有してる。とはいっても、段ボールとか多すぎて寧ろそれが椅子状態でとてもお客人を入れるような部屋じゃないけど。ピピッと部屋中に鳴り響く携帯アラームを止めると同時にテレビの電源を入れる。チャンネルは今日来た時点で既に設定済み。さりげなく置いてある小さな冷蔵庫に突っ込んでおいたコンビニ弁当を取り出して電子レンジに突っ込んだ。待ち時間の間ひとまずは椅子に腰掛けると、CMだった画面がパッと変わり、賑やかなBGMが流れ出した。国民的某名司会者が送る某有名音楽番組。高校生の頃も音楽は聴いていたけど、どちらかというとヴィジュアル系や洋楽ばっかりだから、J-POPメインのこの番組は余り見なかったんだけど、ここ最近では割と聞き慣れてきたBGMだったりする。
ステージの階段を出演者達が、司会アシスタントの女子アナによる紹介と共に階段から下りてくる。ちらほら見覚えのない出演者もいるが、最後から3番目。とても見慣れた―ある意味全く慣れる気配の無い―姿が照れたように笑いながら階段を下りてきた。そして出演者が並び、司会と軽いトークをしてからCMに入る。CMに入った途端、無意識に入れていた肩の力はそっと抜けて、詰めていた息も吐き出した。何故か未だに緊張してしまう、あの子がテレビに―更に生放送である―映っているその時は。
初恋は叶わない、ってなんて的を得た言葉なんだろう、と思う。最初に言い出した人を一発殴りたい。なんてことを言い出してしまったんだ、なーんて。それはただの八つ当たりだけれど。
数年前―高校生だった時は、会いたいって思えばいつだって会えた。寮生活ということも相俟って、一般の高校よりもより閉鎖的な、それこそ学校という1つの箱庭にいるような生活。例え学校では会えなくても、最悪夜に寮の部屋に突撃すればいつでも、いくらでも。そんな世間と多少なりともズレが生じている物理的距離感に慣れてしまったのが今の緊張の一端になているのかもしれない。
すきなこは、げいのーじん。
まさか数年前はこんな漫画かそれともただの痛い男か、と思わざるを得ないシチュエーションに陥るだなんて思ってもいなかった。とはいえこればかりは仕方がないことだ。だって出遭った時は只の同級生だったのだから。今思うと、まだお互いに簡単会えていたあの頃に一言、告白できればよかったのかもしれない。そうすれば、…もしかたらこんな緊張を味わうことなんて無かったのかもしれない。もっと近いところに、いれたのかもしれない。
告白できなかったのはただ俺が臆病だっただけなのだと、今になってよく思うようになった。友達という距離感を壊すのが怖くて、嫌われてしまうのが怖くて、ぎこちない会話をしてしまうことになるかもしれないのが怖くて。ただただ、ひたすら怖いという自分の感情だけで、告白なんて頭から強引にすっ飛ばした。その結果が今の状態なのだとしたら、俺は本当にとんだ臆病者だ。芸能人になるなんて分かっていたら、こんなに人気になるって分かっていたなら。きっと俺は告白したのかもしれない。でも俺は知らなかった―それが言い訳になるだなんて全く思っていないけれど。
それに彼女が大好きな音楽で人気になって、その音がみんなに聞いて貰えるのは俺としても嬉しいこと。売り上げが全てだとは思わないけれど。とにかく彼女が元気でやってくれていれば俺は嬉しい。その気持ちだけは絶対に揺るがない。でも、彼女が人気になるにつれて当たり前だけどファンなんかも増えて。すると街中で彼女の名前を聞くなんてこともしばしばで。女の子ならまだ良い。百歩譲ってやろうと思う。でも男だとやっぱり駄目で、身勝手な嫉妬心がむくむくと育ち始めてしまう。俺には嫉妬なんてする資格が無いことくらい、分かっているのだけれど。高校生の頃から燻らせているこの想い。ずっとねちねちと、彼女を想い続けてるだなんて彼女に知れたら、それこそ嫌われてしまうのだろうか。気持ちが悪い、なんて。今の状況に後悔している筈なのに、それでも尚彼女の拒絶が怖いだなんてやっぱり俺はただの臆病者で、ただの弱虫なのだろう。
あの頃手を伸ばせば届きそうな距離にいたのに。今手を伸ばして届くのは、画面越しの彼女だけだ。画面に触ったって温度も何もない。君は、こっちを向くことなく一生懸命歌っている。それだって決して俺だけに向けられた歌なわけがなくて。それにもまた、少し嫉妬する。仮に視線がこちらに向いたとしても。それは俗に言うカメラ目線であり、俺に向けられた視線ではないのだと、彼女をテレビで見かける度に思ってしまうのだから俺も中々重症だろう。今このテレビをすり抜けて、その先に行けたなら。きっとスタジオで歌っている君に会える。話せる。触れることが出来る。でも出来ない。絶対的な距離は越えられない。だってそれが現実だから。テレビをすり抜けるなんて有り得やしないんだ。
ピピッ、と無機質な音が響く。
俺は重たい腰をあげて電子レンジへと歩み寄る。開けると広がるお弁当特有の若干香ばしさが感じられない、でも決して不味そうではない香り。ちょうどそれと割り箸を持って再び椅子に座った頃、画面に映し出されたのは今ずっと考えていた彼女の姿。声を張り上げて歌っている、そんな健気な姿を眺めながらお弁当の具を口へと運ぶ。
今日のお弁当は何故だか少ししょっぱかった。
光を望んだ影の後悔
(君をテレビ越しで見る度に、少しだけ視界が悪くなる)
(そんな自分を、流石にかなり気持ちわりーな、って思う)
(それでもやっぱり視界が悪くなるのは)
(辛いだけなのに、苦しいだけなのに、後悔しているというのに、)
(君への想いを捨てられないのは、俺の弱さなのか)
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