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ゆめを見るユメを視る

某掲示板サイトでの我が家の阿呆共のどーでもいいお話。

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砂原家(欠員2名)の家族会議


「だって最後のチャンスだもの!」


(砂原家(2名不在)の家族会議。砂原家の詳細については別ページ参照でお願いします。
 卒業式・入学式は決定って勝手に思い込んじゃってるんですが、
 それ引き抜いても文化祭を逃したら砂原家を出す機会が無いなぁってことで。乱入させます文化祭←
 乱入に当たっての前話、という名の砂原家紹介小話。大体こんな感じです。賑やかっつかアホ。
 
 呼雪はまだ1年生だし、ダンスの大会でもちょくちょく会ってるのでまぁ良いとして。
 地結なんて2年半以上会ってないです。裏設定だけど、地結は高校生で一気に身長伸びた人。
 高校入学時なんて160cmぐらいで、姉(160cm代)より小さかったのです。それがまぁあら不思議☆
 2年半会わない内に約178cmになってましたー☆更に可愛い系から正統派イケメンになってましたー☆
 なんて事態が。もう兄姉絶句。母はあら私に似たわね、父は格好良くなったねーとのほほん。

 流石に両親兄姉全員をイベ時のキャラ出しに使わないと思います。多分兄姉ぐらい。
 もしイベ時に砂原家が絡んだキャラ出しが捨ててあっても自己満なんで気にしないで下さい←

 ってわけで追記から。オチは迷子になったのでぶった切りました。暇潰し程度にどぞー)





「 To,ママ パパ アザっくん ウタちゃん

 やっほー!こゆきだよo(*^▽^*)o
 お知らせー!
 11月14日から文化祭がありますっ(ノ゚▽゚)ノ☆彡
 まだ何するのかとかは決まってないんだけど
 お仕事とかなかったら遊びに来てくれるとうれしーです!
 
 こゆきヾ(@^▽^@)ノ 」


「今年は行くわよ!」

事の発端は夕食時を終えて、各々が自室に戻ったり風呂に入ろうと思案にふけていた時のこと。ダンッ、と勢い良く食卓の机が叩かれた。立ち上がりかけていた長男の天咲は妙な体勢でストップし、テレビ(アニメ)に視線を向けていた長女の唄雨は声の主に視線を向けその目を瞬かせる。父の太一は困ったような笑みを湛えていた。その様子を一望し、机を叩き声を発した張本人である母の雲雀は不適な笑みを浮かべていた。

「…、行くってどこに」
「決まってるでしょう、鴻上の文化祭よ。貴方達にもメールが来ていたでしょう?」

席に座り直した天咲が呆れ気味に問いかけると、両腕を組んだ雲雀は不遜な態度できっぱりと言い放つ。予想通りだったとはいえ、思わず天咲は溜息を吐いた。その向かいに座る唄雨は懐から携帯を取り出し、雲雀が指すメールを開いて見せた。

「やっぱユキは良い子だよねー、ユイなんて2年間全くメールすら寄越さないんだからさぁ」
「ユイのメール不精なんて今に始まった事じゃないだろ。電話はしてんだし」
「そーだけどー!電話だってこっちからかけてばっかりだし?長期休暇になっても帰って来もしないし?男なんだから乗り物酔いぐらい頑張れっつの!」
「無茶言ってやるなよ…、」

かぱかぱとスライド式の携帯電話を何度もスライドしながら、ちょくちょく連絡を取り、ダンスの発表会等でも会う妹―呼雪とは違い、丸々二年間会っていない弟―地結の素行に愚痴を漏らす。無論、それが寂しさから来るものだと分かっている上、弟の極度の乗り物酔いも理解しているので天咲は慰めるようにそれを諌めた。唄雨は膨れた表情こそ浮かべたものの、それ以上言うことは無く。その一連のやり取りを黙って眺めていた雲雀だが遂に口を開く。

「兎に角。地結と呼雪、2人一緒に在学している今。これは行くしかないわ!」
「…え、4人で?」
「勿論」
「……一緒に?」
「当たり前でしょう」

天咲はマジかよ、と頭を抱えた。いい歳した自分が弟妹に会う為とはいえ、家族で遠出(しかも母校)するというシチュエーションに複雑な感情を抱いているのだろう。一方唄雨といえば、キラキラと目を輝かせながら頷いた。

「いーじゃんそれ!ユイとユキにも会いたいし、鴻上なんて卒業以来だし」

蛇足だが、砂原家は両親は4期生、天咲は25期生、唄雨は28期生と家族丸々が鴻上高校を卒業しているある意味とても珍しい一家である。と、いうよりも、砂原家に限らず親戚である水樹空鳴の両親や火野笑風の両親も鴻上卒業という、とても鴻上高校と縁が深い家系である。否、親世代こそ偶然の産物であるが、子供達は笑風を除くと“両親が卒業生だから、卒業生待遇で入学金やら学費が安くなる”という私立学校にありがちな、なんとも現金な理由で選んでいる。

「―というわけで。14日はそれぞれきちんと休みを確保しておくように!」
「母さん、俺仕事入るかもしれねーんだけど」

天咲の職業は地元の公立高校の理科教師である。現在弟と同じ高校3年生の担任を受け持っており、部活の顧問こそ受け持っていないがいつ何時受験に対する相談や、面接練習が入るか分からない状況にある。というより、天咲自身が土日でもそれらの相談を引き受けてしまう。今現在では何も予定は無いものの、文化祭までの間にそれらの用事が入らないとは限らない。弟妹の文化祭と自身の教え子の進路。それを天秤にかけてしまうと、やはり教え子の進路の方が優先になってしまう。

「死ぬ気で確保しなさい」
「だから受験関係だったら、」
「貴方の生徒は、貴方の滅多に会えない兄妹をないがしろにしてでも自分を優先しろとでも言う子達なのかしら?」

雲雀は引き下がる天咲を許しはせずピシャリと言い放った。うぐ、と天咲は言葉に詰まる。ここで頷いたら、それは自身の教え子達を馬鹿にしているのと同義になる。それだけは出来ない天咲は頷くしかなかった。要するに、雲雀の言葉は確信犯だったということである。

「…分かったよ」
「なら良いのよ。唄雨、貴女も分かったわね?」
「だいじょぶだいじょぶ、今の所イベントもない、し…、」

言いかけた所でハッと何かに気付いた唄雨は慌てて携帯のカレンダー画面を開くと、カタカタと携帯を握る手は震えだし、次いでサーッと顔から熱を引いていくのを感じた。

「締め切りとどっ被り…!」
「は?、お前次のイベントは暫く先って言ってたじゃねーか」
「大阪のイベで委託して貰うことになってんの!」

単刀直入に言うならば、唄雨は腐女子である。それもかなり腐っている。美大の人間ということで、大学内でも天下一品と言われる才能を遺憾なく同人誌執筆において発揮しており、イベントに参加するとスペースは大体が壁になるのでかなり大手のサークルといえる。但し根っからの芸術肌でもあり、その熱意や執筆にはかなり波がある。この辺りは作曲においての地結と酷似しており、これが天才型か、というのが努力型の天咲と呼雪の弁である。

ちなみに。何故本来は隠しに隠すような事柄であるイベントのことを天咲がきっちり把握しているのか。それには天咲の苦労気質のせいで手伝いをさせられているだけでなく、唄雨が天咲と地結をモデルにしたBLオリジナル同人誌なんてものを発行しているのが切欠だったりするのだが―それはまた、別の話だ。

「唄雨。貴女なら締め切りなんて問題ないでしょう?とはいえ、焦って手を抜いては駄目」
「…、わ、かった。頑張る」

雲雀の言葉に力なくこくんと頷いてみせるものの、ぼそぼそと“締め切りやばいどうしよう締め切り”と繰り返し呟いているのを天咲は無視することにする。ああ、きっと文化祭に行く道中の車内で爆睡するんだろうな、なんて思いながら。

子供達の予定を半ば強引に抑え付け雲雀がご満悦と言わんばかりにむふっと笑みを浮かべた時。それらのやり取りをにこにこと和やかな視線で眺めていた太一が漸く口を開いた。

「んじゃ雲雀、僕は猫も泊められるあっちのホテルでも探しておくから」
「ああんもうっ、流石太一さん!頼りになるわっ」

数秒前までキリッとした表情を浮かべてキビキビと子供達に指示をしていた“母”の雲雀も、夫である太一のたった一言ででれっとあからさまに表情を緩ませる。座っている太一に対してぎゅうっと後ろから抱きつきその首の前で腕を組んで、今の所まったくハゲる兆候は無いその頭にすりすりと頬を寄せている“妻”に太一はよしよしとホールドされて動きづらいであろう腕を強引に伸ばし雲雀の頭を撫でてやった。そんな太一の仕草に雲雀は一層頬を赤らめてぎゅうっと力強く抱き付く。

そんな目の前で繰り広げられる両親のイチャつき―夫婦のやり取りを子供2人は砂を吐きそうな感覚を味わいながら眺めていた。ちなみに猫というのは砂原家で飼われているスコティッシュフォールドの猫である。名前はジョセフィーヌ。砂原家のアイドルであり、地結が偶に寄越す電話の理由の半分はジョセフィーヌの様子が知りたいが為である。猫バカ一家なので、車にして片道数時間かかるにも関わらずジョセフィーヌを他所に預ける、なんて思考は皆無であり、寧ろ置いてきた暁には鴻上学園に在学している2人の弟妹からの非難を浴びるのは目に見えていた。

「―もう、貴方達気を遣いなさいよ!、私はこれから太一さんとイチャイチャするんだから、ほら、撤収!くれぐれも14日は空けておきなさいね!」
「……、………はーい」

―そんな理由で自分達が撤収ってなんて理不尽な。いや寧ろ逆じゃね?アンタらが部屋行けよ!―
天咲、唄雨は揃って心中でそう吐き捨てながら、やっぱり揃って返事をした。とはいえ、この光景ややり取りは実際結構見慣れているものなので、呆れを全面に押し出した雰囲気であったが。天咲はジョセフィーヌを連れ自室へ、唄雨はぱちぱちと携帯を弄りながら風呂場へと消えていく。その時ちらりと2人の視界に入った“父”の太一の表情は申し訳なさというよりも―さっさと行けや、と言いたげな黒さが垣間見えたものだったとか、そうじゃなかったとか。




乱入準備が幕を開ける



(ユイちゃんユイちゃんユーイーちゃーん!!)
(うるさい)
(今ウタちゃんからメールが来てねっ、みんなで文化祭来てくれるって!)
(…………、勘弁して)




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