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ゆめを見るユメを視る

某掲示板サイトでの我が家の阿呆共のどーでもいいお話。

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2人ぼっち、

(某高校より砂原兄妹。地結目線。かなりどうでもいい小話。
 タイトルだけ見るとあれだけど、シリアス要素は全く無いです←
 やほーにゅーすでこのニュースを見てから絶対にやりかったネタ(笑)
 
 呼雪は何の悪い意味でもなく、地結に兄らしさを求めてはいません。
 地結も、あんまり呼雪を下の妹として見ていません。互いに兄妹って意識はかなり強いけど。

 要するに、呼雪はおばかで地結は一応その兄貴っていう話です(爆)

「ねぇねぇユイちゃん!凄いねっ、今年の日本一だよ!」
「………は?」


今日も今日とて、妹の言葉は意味が分からなかった。



―――


相変わらず勝手に人の部屋に突撃してきては、相変わらず勝手に人のベッドにダイブして足をぱたぱた。他の人の部屋ではやらないって分かっているし寮生活になる前からの事だから今更注意する気も起きないけど、こいつの俺への態度は聊かどうだろうか。もう少し敬っても良いのではないだろうか。まぁ、敬いの気が起きない理由を自覚してはいるけど。

とりあえず日本一って何。そんな大層なものになった覚えがない。とうとう、それこそ敬いの念でも湧いてヘタクソ過ぎるお世辞でも言いに来たのだろうか。

「だーかーらっ、よっ、日本一!」
「意味が分からないんだけど」
「……ぅえっ?もしかしてユイちゃん知らない?」
「何を?」

おっくれってるぅー、なんてしめた顔して言う妹は非常に憎らしかった。普段自分ばかりが弄られている仕返しなのか、ここぞとばかりに誇らしげに携帯を取り出してはカチカチと弄り始める。…と言っても、呼雪は俺や空鳴ほどたくさん携帯を使うわけじゃないから、両手打ちの上かなり遅いんだけど。基本的に会うか、電話派だからなぁなんて思いながらのんびり呼雪の次のアクションを待っていると、パッと顔を明るくさせながら勢い良く携帯画面を突き出された。

「これ!これこれ!」
「……新生児名前ランキング?」

見慣れた画面は某SNSのニュース画面。そこの題字は今の通り。…本当に意味が分からないんだけど。にやにやと片手を口元に当てて此方を見上げてくる呼雪に何ともイラッとしたもので軽くでこぴんをかましてやりつつ、その携帯を取って下へとスクロール。…ああ、成る程。そーゆーことか。

「……呼雪、」
「凄いよ凄い!“ユイ”って読み方が1位だって!」
「呼雪、」
「“結”って字がとても人気なんだって!」
「聞け」

きっと何の悪意があったわけじゃないんだろうな。顔がなんか妙に嬉しそうだから。でもやっぱりそれ以上に馬鹿だ。捲し立てる口を止める為に頭を掴んで静止。いきなりの俺の行動に目をぱちくりしながら見上げてくる無邪気な目に思わず溜息。

「お前の家族構成は?」
「え、え?えーと、パパとママと、アザッくんとウタちゃんとユイちゃんと僕で、あとエリザベス?」
「そのうちお前の兄妹構成は?」
「ええっと、お兄ちゃんが2人でお姉ちゃんが1人」
「今、お前の目の前にいる俺は?」
「2番目のお兄ちゃん!」
「このランキングで1位になっている性別は?」
「女の子!………ああぁぁあ――――!!?」

やっと気付いた呼雪は俺から携帯をふんだくってカチカチとスクロールを始めては画面を凝視し始める。その目はやけにギラついてて、ああ本気で今気付いたんだな。“ユイ”って読み方も“結”って字が人気なのも両方とも“女”だって事に。というか、今年のランキング見せられても、何がどう嬉しくてどうめでたいのかよく分からないのが本音で。

「って訳で、“地結”くんは日本一じゃありませんでした」
「…そーだよ!そもそもユイちゃんって本当は“ユイちゃん”じゃないんじゃん!」
「まぁ意味が分からない日本語だけどそうだね」
「ううぅー……!折角ユイちゃんが日本一って思ったのにぃ…!」

携帯を両手にしょんぼりとうな垂れる呼雪に、ちょっとだけ嬉しさを感じた。まさかこの妹が自分に対してそこまで嬉しさを共有してくれようとするとは思わなかったから。兄弟が多い我が家では、上2人の長男長女と、下2人の俺と呼雪、みたいな分け方をされる事がとても多くて。だからこそ、俺も呼雪も互いに“兄と妹”という意識がなかった。どちらかというと双子に近いような。セット扱いされる事に慣れてしまっていた。俺にとっても呼雪にとっても、俺以上に“兄”である長兄がいるから。でも、その意識も寮生活になってがらりと変わった。正しく言うと、呼雪がこの学校に入学してきた時から。この学校には呼雪の兄は俺しかいない。そして、俺には兄がいない。そして周りには俺を兄と認識する人間がちらほらと現れ始めてくる。そうなると流石に、自分を“兄だ”と自覚するには十分だった。

「……まぁ、ほら。きっと俺、っていうか名付け親の母さんは時代を先取りし過ぎたんじゃない?」
「さきどり?」
「そ。男が女の子の名前の1位を取るなんて、母さんはセンスが良過ぎたんだよ、きっと」
「そっか…そっかあ!じゃぁユイちゃんの名前は男の子の名前の時代の最先端って事なんだね!」
「多分ね」

我ながら色々と苦し過ぎると思ったけど、おばかな妹には十分だったようだ。しょんぼり顔から途端に顔を輝かせながら足のパタパタを強くした。最初はからかうつもりだったんだけどな。あんな表情されたからにはそうはいかなくなったみたいだ。それに今の俺は、なんだかやたらに気分が良い。

「呼雪。ちょっと家に電話でもしようか。日曜だから皆家でダラダラしてるだろ」
「するー!みんな元気かなぁ」
「うざいくらいに元気だと思うよ」






偶にはこんな“兄らしい”1日も良いかもしれない、なーんてね。





2人ぼっち、


(ついでだから母さんに文句でも言ってみるか)
(え?、何の?)
(なんでこんなに女性的な名前にしたんだ!ってね)
(えー?僕、ユイちゃんの名前すっごい好きだけどなぁ)
(……あぁ、そう)





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