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耳元に響くノイズを 誰か止めて
(まさかの病み気味クリスその2.書きたいものリスト総無視ってちょ、自分…!(爆)
ハ.トア.リシリーズのOP集ひたすら見てたら見事に感化されてしまった^q^
まぁ僕、よく知りませんがね!(爆)ハ.トア.リの某曲というか世界観を少し意識してます。
「キャラメルファッションショー」のヤンデレクリスとは全くの別物です。ここ注意。ここ重要!
何時もの事ですが、勢いだけで書いてるのでなんだかよく分からなくなりました←)
最近、時計の進みがやけに速く感じるのは何故かしら。
最近、小さくなってしまって着られなくなった服が増えたのは何故かしら。
最近、思い出の中にある綺麗に揺れる金色が虹色に染まっていくのは、何故かしら。
***
「……これも袖が短くなってしまったわ。裾も短い。また背が伸びたのかしら?」
部屋にある全身鏡の前でくるりと回転。
空気の揺れに従うようにふわりとフリルも揺れるけど、やはり少し短くなった気がする。
それに背に微かに感じるキャラメル色の髪の感触も、違う気がするのは気のせいかしら。
そういえば今日、久しぶりに…少し細かく言うなら2週間ぶりぐらいにアメジストに会って言われた。
“何だかちょっと見ないだけで大きくなったねぇ。まだ成長期ってことなのかな?良かったね”、って。
何故かしら、少し前まではそんな言葉を投げかけたら嬉しくて仕方がなかったのに。成長した!って。
今はちっとも嬉しくない。でも、悲しくもない。私自身が一番よく分からない。一体どうしてしまったの?
……ううん、“どうしてしまったの”なんて、嘘。
本当は分かってる。単純に変わってしまっているのだ、私自身が。
それが退化なのか進化なのかは分からない、けれど。時の流れに順じて私も変わっている。
成長して嬉しい、と思う時が過ぎてしまっただけ。だからこれからも私は変わっていくんだと思う。
私だけじゃない、生きている人達はそうやって時の流れで変わりながら世間を歩いていくんだから。
エメラルドは前より髪が伸びて表情が少し柔らかくなった(好きな人が出来たって知った頃から)
パールは前よりも表情の明暗が分かりやすくなった気がする(娘さんが出来たって聞いた頃から)
ラズリは最近あんまりclownの屋敷に遊びに来てくれなくなった(大怪我をしたって聞いた頃から)
身の回りにいる人たちが、色々な変化をしていく。音沙汰もなく、さも当然のように。
じゃあ、私は何が変わった?
clownとchessの合同ハロウィンクリスマスパーティー。
その時に数年ぶりに再会した想い人は言った。“大きくなったね、小さいアリス”と。
聞いた時はとても嬉しかった。それこそ天に昇って行ってしまうのではないかって思うくらい。
……でも。
(……大きいアリスなんて、存在しないわ)
御伽噺のアリスは永遠に少女。
時計の針は常にループして、アリスは大人になる事はない。
どんなに物語が終わっても、またアリスの世界は始まりの時間へと戻っていく。
あの時と変わらない想い人の綺麗な金色の髪。スーツ姿はピシッとしてて。
少しお話しただけだけど、彼は何も変わっていなかった。優しくて面白い彼のまま。
正直、ホッと安心した。もし彼が変わっていたらどうしようって。思い出と違う彼だったらどうしようって。
彼に出会ってもすぐには思い出せなかった私が言って良い言葉じゃないって分かってるけど、
それでも私の思い出を切り抜いたんじゃないかって程に変わらない彼を見て、安堵したのは確か。
なら、彼から見た私は?
私は変わってしまった。幼かった私は成長して、容姿だけならもう少女を抜け出そうとしている。
心も多分、とても変わった。夢は視るけどそれを現実には重ねなくなった。夢と現実を切り離した。
きっと彼が思い描いた私ではなくなってしまった。大きく、なってしまったのだから。
(あれほど、大きくなりたいって、大人になりたいって、…思ってたのに)
今は、とても怖い。怖くなってしまった。今、彼の事を思い出した途端に。
兎のモチーフが書かれたお気に入りのアンティークな時計が秒針を鳴らし、時を刻む音が聞こえる。
寝る前にその音を聞きながら眠りにつくのが好きだった。何だかとても素敵な夢を視れそうな気がして。
でも今の私には恐怖心しか煽らない。まるで私をずっと追いかけて、崖に迫りくる怪物のよう。
カチカチ、と。今こうやって物思いにふけている時すら、確実に時間は失われていく。
私が子供でいられる時間が、どんどん短くなっていく。我侭を言える時が、どんどん消えていく。
変わっていく。私が。私を取り巻いていく世界が。時計の音に合わせて変わっていく。
(怖い……、怖い怖い怖い怖い!!)
(彼が変わってしまう事が、彼が変わった私に興味が無くなってしまう事が、変わっていくのに気付かない事が、変わってしまった後では何もかもが遅い事が、時計の針の音が、)
一度意識してしまったらもう震えは止まらなかった。
私の身体が震える感覚と、時計の音が雑じって耳の奥へと空気を揺らす。
さっきよりも鏡に映る私の姿が、少し大きくなってしまったような錯覚すら覚えてしまう。
もうとても立っていられなくなってへたりと床に座り込んでも、響く雑音は止まらない。
耐えられなくなった私は、懐に忍ばせているトランプが入った箱を取り出して、時計に投げつけた。
ガシャン、と嫌な音が響いて勢い良く垂直に落下した時計は、針がへし曲がって、音が止まった。
なのに耳元に響く針の音は止まらない。目の前に広がる現実と、夢に満ちた思い出が混ざり合って、
私に有りもしない錯覚を見せていく。マーブル色に染まっていく視界。一体私に何があったの?
たった少し、変化について考えただけなのに。何が私に恐怖なんて植え付けてしまったの?
どんなに疑問が生まれても、どんなに部屋が静寂に包まれても。どんなに時計を壊しても。
耳元に残るノイズは、止まらない。
キャラメリング・ループ
(……誰か、時を止めて)
そして止まった時間の中で、変わらない私を殺して。
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