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もしも私が上手く笑えたなら、
貴方のその優しいおててで、 たんと褒めてくだしゃんせ
(注:もはやドイツ人設定が行方不明なトルマリンさんのお話です←
まだトルマリンが暗殺者現役で、今みたいに裏方に回る前。3年前くらい?
正直これも勢いで書いたので着地点分かりません。何が書きたかったかもよく分かんない
超意味不明。だって書いた人が意味不明なんだから意味がある訳がないのです。
何故日本風味なのかといったら、今日買った某漫画の影響でありんす)
ずっと笑っていたら、いつか表情筋が強張って、笑えなくなってしまうとしたら。
きっとその時が、私の死ぬ時。
辛笑
「やめ、やめて、ややややめ、止めて、やめややあ、や、や、」
目の前で命を請いながら蹲っている、私よりも少し年上と思しき女性。
綺麗な人。どうしてこんな綺麗な人を殺さなくてはいけないんだろうか。
単純にそれが仕事だからなのだけれど、どうして私が当たってしまったんだろう。
あ、目に薄い膜が出来上がってる。ああこのナイフが怖いのね。
なら、せめて精一杯の笑顔と、精一杯の優しさで一刺しでお別れ致しましょう。
貴女が怖くないように。笑顔を見る事で、見送られているんだって分かって貰えるように。
「ほら、たんと頂いて?」
ざくり。2人しかいない世界にぽつんと生々しい音。
次いで、どさり。蹲る体勢から伏せるように倒れた音。
最後に、ぽたぽたり。私の手中のナイフから、血が滴っては落ちる音。
あ、スカートの裾が少し赤くなっちゃった。血はとても落ちにくいのに。
すっかり冷えきった女性の身体。開きっぱなしの瞳を静かに伏せてからその場を去った。
吐き気が止まらなかった。目の奥はツンとして、とても気持ち悪くて、目が回った。
* * *
「あ、おかえりトルマリン!」
「お疲れ様、外はとても寒かっただろう?」
迎えてくれた仲間達は、温かく笑っていた。
私もにっこりと笑顔を浮かべてそれに応えるけど、みんなみんな気付かない。
「大丈夫よ、寧ろ動き回ったから暑くなっちゃったくらいだもの」
「そう?ならゆっくり休んでね、熱が溜まったら大変だ!」
ひらりと手を振って私はすぐに自分の部屋へ。
すぐにベットに入り込んでぎゅうっと毛布を握りしめる。
気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い。吐き気が全然止まらない!
今度はさっきと違う吐き気。さっきはどろっと、今度はじとっと。
(どうして誰も気付かないの?私の笑顔がただの貼り付けただけのモノだって。
どうして誰も気付いてくれないの?誰か誰か、誰か気付いて私の仮面をはぎ取って!)
でもそれはただの我が侭。言わなきゃ誰も気付かないなんて子供でも知っている。
だからそれを必死に押さえつけて強引に笑顔を作る。とてもぐしゃぐしゃな笑顔。
それでも笑わないと飲み込まれてしまいそう。人を殺す事を正当化するこの世界に!
どうしてこんな世界にいるのか、自分でも分からない。元は軍人の家系だったのに、どうして?
本当に吐きそうだった。人を殺したくないけど押し込めた。
自分の中にぐちゃぐちゃと渦巻いている色んな感情と一緒に。
(助けて誰か助けて助けて助けて私を此処から連れ出してもうこんな暗い所にいたくない嫌嫌嫌誰か誰か誰か気持ち悪い気持ち悪い吐きたいもう嫌なの誰も殺したくないのナイフも握りたくないのでも身体勝手に動いちゃうのまるで血を欲すように吸血鬼みたいに人が怖がっている姿を見ると笑っちゃうのとても悲しいのに涙なんて出て来ないの誰か助けて私を助けて誰か私に気付いてッッ!!)
無意識に思考が止まった瞬間、とてつもない嘔吐感に襲われて、吐いた。
* * *
吐いて泣き疲れたその日、夢を見た。
死んだ両親と、死んだ彼が優しく微笑んでくれる夢。
優しく私の頭をゆっくり撫でてくれる夢。
目が覚めたその時、私の旋毛辺りと指先には赤い血がついていた。
* * *
とにかく私は不安定だった。精神的にも、自分のバランス的にも。
ぐらぐらぐらぐら、命綱なしで綱渡りしているような、それぐらいの不安定。
でも私はいつもと変わらずに笑った。そうすれば誰も私の不安定さなんて気付かない。
いつもどおりよく笑う子で、いつもどおり良い子で、いつもどおり優しい子だと思ってくれる。
そう思ってたのに。
「…おい、フォイクト」
「あら、サードくん。一体どうしたの?」
庭のお花に水をやっていたら自分に被さるように出来た大きな影。
私を呼ぶ声に従ってそちらを向けば、想像通りの司祭服が目に入った。
その顔は私の笑顔と同じようにいつも通りのしかめっ面で、だから何も気付かなかった。
「顔色」
「え?」
「顔色、最悪だぞ」
一瞬、何を言っているのかさっぱり分からなかった。
だって私は何時も通り笑っていて。彼は何時も通りしかめっ面だった。
いつもと何も変わらないツーショットなのに、彼はそれを違うと否定した。
「なん、で、」
「あぁ、それに気付いたのは俺じゃなくてイーリンだけどな。
お前の顔色がいつもの3割増しで最悪だから看てやってくれって頼まれた」
彼の口から出た別の名前。聞き覚えがあるじゃ済まない程に親しんだ存在。
紫色の瞳が印象的な彼は、どこか私と似ていた。きっと誰も信じないんだろうけれど。
初めて見た瞬間、直感で分かった。きっと彼と私は同類なんだって。
笑顔で人を喰らい、笑顔で人を騙って、笑顔で自分すらも殺してしまう同類。
そんな彼なら、気付いても可笑しくないと思った。だけど彼は今ここには、
「ついさっき帰って来たんだよ。嫌な予感がしたから帰って来たってよ」
「そ、う……、気のせいじゃないかしら?」
きっと私が何かを隠してるのはバレバレなんだろう、彼は眉間の皺を一層深くした。
あ、怒ってる。ああ確かにこれは少し怖いかもしれない。同僚が怖がっていたのを呑気に思い出す。
そして彼はゆっくりと手を振り上げた。彼は良くも悪くも平等で、男にも女にも真っすぐだから。
叩かれて怒られるんだな、そう思って反射的にぎゅうっと目を瞑ったけど、痛みは振って来なかった。
代わりに響いたぽん、という間抜けな音。
「…サード、くん?」
「次いでにイーリンに頼まれた。何か変だったら撫でてやれって」
ぽんぽん、なでなで。
そんな可愛らしい擬音が付く程、怪力で強面な彼には似合わない程の優しい動きだった。
思わずポカンとしていた私を気にかける事なく、彼の手はひたすら私の頭を撫でる。
あったかくて、おおきいて。
「…サードくん、こーゆーのは好きな子にやるものよ」
「人間的にお前が好きだから問題ないだろ」
「…女の子に軽々しく好きって言わない方が良いわよ」
「お前は簡単に勘違いするようなバカじゃねえだろ」
「もしバカだったらどうするの?」
「潰す」
「あら、怖い怖い」
頭を撫で撫でられの2人組がするには些か違和感を覚える会話。
だって会話をしている私自身が違和感を覚えているんだもの、客観的にもそうでしょう?
彼はふと私の頭から手を離したかと思えば、眠そうに欠伸を漏らしながら口を開いた。
「つーか…手前ならもっと良い野郎見つかんだろ」
そう言って彼は、すたすたとどこかに行ってしまった。
私はと言えば、ポカンと二回目。まさか彼がそんな事を言うなんて。
きっと紫の彼の受け売りというか、そのようなものなんだけど何だか可笑しくて。
思わずふふっと笑ってしまった。あ、何か軽くなった。何かが、ふわっと。
「ありがとう」
その時に思わず流れた涙には、気付かないフリをした。
* * *
「さ・あ・ど!お疲れ様ぁ」
「ったくよォ、手前気付いたなら自分で行けよ」
「だってさ、俺そーゆーキャラじゃないし、こーゆークサいのはサードの方が似合うでしょ?」
「殴るぞ」
「こわあい!」
ケラケラと笑う紫の青年を、苛立を隠せない様子で祭服の男は睨みつけた。
その視線を一身に受ける青年は楽しそうに笑みを深めてから、花に水やりを再会した女を見る。
女の表情はどこか明るくて、透き通った海を想像させるような包容力すら感じさせる優しい笑顔だった。
「ん、よく出来ました」
「子供扱いすんな」
「君の事じゃないよ、あそこにいる優しさの擬人化の事さ。サードとは大違いだよね!」
「……本当うぜえな、手前」
* * *
私、本当は笑うのがとても苦手なんです。
だけど、精一杯笑うから。頑張って頑張って、みんなの望む笑顔を浮かべます。
だからもし上手く笑えたその時は、良くやったねって褒めてくだしゃんせ。
笑顔爛漫の花が咲く
(いつか本当の私を見抜いてくれる人が現れるまで)
(私は笑い続けるの!)
(きっと、その人の前では素直に泣けると思うから)
;(本気で何が書きたかったんだろう←)
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