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(クリスマスイベントについて概要が出たということで。お相手様へのプレゼント選びの小話。
ちょっと長くなってしまったからまずは砂原兄妹と水樹編。
火野・森山の2年生コンビと番外的な中学生東ヶ崎編の2も近々上げたいなーと。
草谷・池本はまだ恋愛的フラグをきちんと立てれてないから本当にごめんなさい……!!
今同時進行で5年後パロ設定の森山片思いを書いてるんだけど若干女々しくなりそう\(^o^)/
でも地結は元々淡白な上に音楽創作で昇華しちゃうし、水樹は最早性欲云々以前の問題だし、
草谷は有り余る程のヤリチンヤリマンのビッチ男だし東ヶ崎は若干特殊だし、
ってことを考えると一番真っ当に恋愛して一番真っ当に恋愛感情を育てるのは森山だと思う。
更に同時進行で友情小話をちまちま書いてます。恋愛も良いけど友情を育むのもね!!
何人かのお子さんをお借りしてます…!と今書いても意味無い報告でごめんなさい…!
上記に書いた3つとも年内に書き終われば良い、な!明日からテストなのに今打ってる場合じゃない←
暇潰し程度に追記よりどぞー!)
◎呼雪の場合
「アイちゃーん、決まった?」
「ちょっ、まだだよまだ!ちょっと呼雪はあっち行ってて!」
「ふぎゃっ」
今年のクリスマスパーティーについてのお知らせが配布された数日後。半ば予想通りにプリントの上にプレゼント用意の文字を見つけ、呼雪はクラスの友人である愛子と共に麓の街へとやって来た。無論、プレゼント交換用のプレゼントを買う為である。少々早いかもしれないが、基本的に休日はダンスの自主練で呼雪は終えてしまう為、気が乗っているうちに忘れてしまう―その為、それを危惧した愛子が半ば引っ張るようにやって来たのだった。
早々にお気に入りの雑貨屋でプレゼントを購入し、現在呼雪は愛子の頼みで余り馴染みがない手芸店へと訪れていた。
「アーイーちゃーん!ね、何買うの?」
「~~ッ、プレゼントよ、プレゼント!」
「へ?、それはさっき買った、」
「そーじゃなくてっ!そのっ、マフラーとか作ろうかなって、…その、えっと、…す、鈴木に、」
「…え、え?ずっきーに?なんで?…え、え!まさかアイちゃん、」
「あーもううるさいうるさいうーるーさーい!とにかくそーゆーことだから!悪いけどもうちょっと待ってて!」
「うんっ、だいじょーぶ!そーゆーことなら僕ちゃんと待つよ!」
友人の思わぬ恋愛事情を知った呼雪は、どこか嬉しげな様子で頷くと、毛糸コーナーで睨めっこを繰り返す愛子からそっと離れた。次いで滅多に来ることのない手芸店を散策することに決めた。案外きちんと目を凝らしてみると、どうってことのない糸やボタンすら少し面白い物に見えるから不思議だった。
(手作りかぁ…、僕にはちょっと無理かなぁ)
お世辞にも呼雪は手先が器用ではない。ダンスで身体全体を細かく動かすことは得意でも、その反動と言わんばかりに手先や指先を器用に扱うことは得意ではなかった。仮に今から始めたとしてもとてもではないがクリスマスパーティーには間に合わないと自覚するとはぁと息を吐いた。
(手作りといえば、)
はたと気付く。案外呼雪の周りには手芸に大なり小なり関わっている人物が多かった。愛子が趣味程度に編み物が好きなことは知っていたし、親戚である火野も裁縫は得意だ。そして誰よりも、
(…手芸部、だったよね、うん)
呼雪の想い人は手芸部に属しているその人だった。思わず思い浮かべた人物にぽっと頬が微かに熱を持つのを感じると、それを振り払うように再び陳列されている品物に目を向けた。視線の先にあったのは、片手で持てるサイズのポーチ、…を作るためのキットだった。シックで落ち着いた茶色い生地にクラシック柄が垣間見える大人っぽいそのデザインと、横には初心者にも簡単!と書かれたポップが置かれており、より目を惹くものだった。
そこはかとなく、呼雪は自覚していた。想い人と自分には、驚く程に共通点が無い。否、もしかしたら些細なものはあるのかもしれないが、話には出たことがないし少なくとも呼雪は知らない。だから彼に惹かれた部分も有るかもしれない。しかし余りにもそれだけでは寂しすぎる風にも、薄々と感じていた。
呼雪は、つい数分前まで無理だと即断していたそれに、意を決して手を伸ばす。少しでも彼に近づくことが出来たら、そんな想いを胸に秘めながら。
「アイちゃーん!ね、ね!お願い、僕にお裁縫教えて!」
――
禊萩くん←呼雪のプレゼントは手作りのポーチ。裁縫道具を入れるイメージかなーとか(><)
裁縫なんて初めてだし不器用なので不恰好になる可能性大。でもパーティーまでにいそいそ頑張る。
クラスメイトの愛子ちゃんは仲良しだけどそれ以上に呼雪のお目付け役というか。でも世話焼きさん。
◎地結の場合
「んー、迷うっスねぇ…、地結はどれが良いと思います?」
「どれでも良いから早く選べ」
「わー!待って待って選ぶから置いてかないで!地結は選ばないんです!?」
「もう決めてるからね」
「…絶対ロクなモンじゃねーでしょ」
クリスマスパーティーに向けてのプレゼントを買いに行くっス!
そんな草谷の一言で、半ば強引に引き摺られバスに乗せられた地結は苛立っていた。無論、バスに乗り込んだ時点で一旦は諦めて訳を聞く前に眠りに付くことでバス酔いという惨事は回避したとはいえ、正直山を下りる理由が無かった地結は多少なりとも苛立ちを覚えていた。しかし来てしまったものは仕方ないと早々に開き直ると、地結は一先ず迷い選ぶ草谷に絶対に店を出るなと警告した上で雑貨店に残し、ふらりと久々にやって来た街をぶらつくことに決めた。
極度の乗り物酔いにより、普段1人ではそうそう街へと降りてこれないので、ここぞとばかりに色々なディスプレイや見知らぬ店へと次々に足を踏み入れて行く。そしてふと辿り着いたのは少し古ぼけた街の角にひっそりと佇む雑貨屋だった。先ほどまで入った店と変わらず、ゆったりとした足取りで品物を眺めていると、古い店内で地結はとある1つのものに目を奪われた。
「……、」
それは1つの腕時計だった。淡い臙脂色のバンドに白い文字盤。文字盤には白いラインストーンが星のように散りばめられており、猫の後姿の金色プレートが埋め込まれていた。それを見てふっと考えるより先に浮かんだのが、彼女であるとある後輩の姿だった。星、と聞いて何となく彼女を思い出してしまう。それはきっと、前に好きな物を聞いた時の彼女の星と答える様子がとても印象的だったから。猫はまず実家で飼っている猫を思い出し、次いで思い出したのは―やはり彼女の姿だった。本人に直接言ったことはないが、地結は常々彼女のことを猫のようだと思っていた。捕まえたと思ったらするりと逃げ中々思い通りにならない自由な存在。それがまさしく彼女のことのようだと思うからだ。
(何かあげるか、とは思っていたけど…、)
思わず小さく口角を持ち上げる。これは予想以上に良い物を見つけてしまったかもしれない。正直自分用に欲しいくらいだが、明らかにレディースなそれを自分が付けることは叶わない。なら愛する彼女にプレゼントすれば、彼女に喜んで貰えるかもしれないし、好きなものと好きなものが合わされば正に一石二鳥。もしこの場に草谷がいてその考えを聞いていたら“物凄く自分本位に聞こえるんスけど!”というツッコミが入ったかもしれないが、生憎今の地結は1人だった。地結はその腕時計を手に取るとレジへと持って行く。強引に付き合わされた買い物だが一応財布を持って来て良かった、とズボンの尻ポケットに突っ込んである財布を取り出しながらふと思う。
(たまには草谷に付き合わされるのも良いかもね)
「すいません、プレゼントにしたいんでラッピングして貰えませんか?」
――
地結→悠紗ちゃんへは腕時計。時計のデザインは某通販サイトを思いっきり参考にしました(爆)
もしここでこの時計を見つけなかったら多分ロクなプレゼントじゃなかったかもしれない←
割と実用性があるものを選ぶ辺りが砂原兄妹です。因みに交換用のプレゼントは例の如く、です。
◎水樹の場合
「ねぇちょっと、くぅ!ここで待ってて!私戦ってくる!」
「ちょ、オイ詠海…!!」
とある休日。水樹は姉の詠海に半ば強引に連れられて麓の外れにあるショッピングモールへと訪れていた。理由は大まかに2つ。1つは余りにも出不精な水樹を見かねた詠海が連れ出し、2つ目は詠海がそのショッピングモールで行われる冬物バーゲンでの戦利品を水樹に持たせるため、だ。水樹も最初こそ何とか拒否しようと渋った。渋ったのだが。やはり同い年とはいえ姉は強しと云ったところか。あれよこれよと言い包められ、最終的に“母さんに一言一句余すことなく高校生活について報告する”という魔法の言葉により、がっくりと色々な物と同時に水樹が折れたのが約1時間前の話。姉に連れられやって来たバーゲン会場は既にそわそわとし臨戦態勢になっている女性陣とぐったりとし端の壁やベンチに落ち着いている男性陣の姿で溢れていた。只でさえ人混みが嫌いなのにこんな雰囲気なのかと水樹は一層気力が失せていくのを感じる。そして遂に時刻を向かえ、先ほどの言葉と共に姉は勢い良く飛び出して行った。
(…我が姉ながらありえねェわ、)
呆れを隠さない瞳で姉の姿が女性の群れに突っ込み隠れたのを確認すると、はあと溜息を吐いてからベンチに座ろうと振り向く、が。既に同じような境遇の男性陣がベンチを占領していることに気付くと、更に億劫そうに水樹は深く深く溜息を吐いた。仕方なしに懐からスマートフォンを取り出し“その辺ぶらついてくるから終わったら待ってろ”と簡潔に打ち込み、そのメールを姉の携帯へと送信する。この分だときっと姉はそうすぐには戻ってこないことを見越しての行動だが、余り待たせると不機嫌になることも分かっているので同じ階をぐるりと一周してみることに決めた。
1人で外を出歩くだなんて久しぶりだ、なんて男子高校生にあるまじきことを思いつつのそりと歩を進めてみる。クリスマスが近いこともあり、全体的に赤と緑の装飾が目立ち、何かとプレゼントにオススメ!と書かれているのが目に惹いた。今回は完全に姉に付き合う形でやって来たショッピングモールだが、久しぶりに訪れると何かと物珍しく見えるのも事実で、そんな事実を認めたくないと言わんばかりに次々と店を後にしていく。ブルルッ、とマナーモードに設定している携帯がジャケットのポケットで震えた。まだ姉からの連絡には早いだろうと訝しげになりながらポケットに手を突っ込んだ弾みで視界に入ったのは、桃色のシンプルな折り畳み式鏡だった。
何の変哲も無いその鏡。四隅にそれぞれシンプルな花の模様が刻まれているが、それも特別凝っているようなものではなく申し訳程度だ。更に水樹は全く自分に内外含めて興味が無い。だがしかし、何故かその鏡がやけに視線を奪っていく。
(……ッ、馬鹿か俺は、)
ぐるぐるぐる。気付けば脳裏に浮かぶ姿を必死で振り払おうにも視線を奪っていく鏡が邪魔をする。
(…女は大体鏡持ってるだろーが)
男であり、更に人一倍美容に興味が無い自分は鏡なんて持ち歩かない。そもそも鏡を見ることがそう滅多にない程にルーズだ。しかし自身の周りの女子は違う。親戚の元気印の娘を除くと、従兄妹である火野ですら(それを常用しているかといえば難しい所だが)申し訳程度に常に鞄に入れてあることを知っている。その従兄妹ですらそうなのだが、きっと脳裏に浮かぶ姿は常に持ち歩いているだろうし活用しているに決まっている。自身があげる必要は無いし、寧ろ拘りを持っていそうな相手に無用に渡すのもどうだろうか。少なくとも自分はパソコン関係の物は拘りがあるのが多いので無闇にプレゼントされるのは困るのだから。
(…って違う違う違う!なんでプレゼントする方向に頭がいってるんだ!!)
ぶんぶんっと必死に頭を振り、逃げるように今度こそ携帯を取り出して着信したメールを開く。それは火野からのメールで、中身は簡潔に“瑠華ちゃんにちゃんとお礼してね!”のたった一文。しかしその一文は、とてつもない破壊力を持っていたことをきっと火野本人は知らないだろう。お礼、とは先日持って来て貰った夕食のこと。そして瑠華ちゃん、という名前こそ、つい先ほどまで水樹の脳内を占拠していた姿の持ち主の名だ。
今バーゲンをやっている影響か、その鏡が置いてある雑貨屋の周りには余り人がいない。それを分かっていながらも、執拗に何度も周囲を確認してから、ふるふると微かに震える手を鏡に伸ばす。傍から見ると実に滑稽な姿だが、こんな経験は初めてなのだから察してくれると有り難い。
(れ、礼だ礼、…ただの礼。えみが五月蝿いから、仕方なく、)
何度も何度も自分に言い聞かせ、震える指先で強引に鏡を掴むと何故か猛ダッシュでレジへと駆け込む。長い前髪のせいで目元がはっきりと確認できないうえに、なぜかゼェハァと息切れしている(恐らく)高校生男子がやって来たからか、レジの人は少し驚いた様子を見せるも、すぐににこりと営業スマイルを浮かべてみせた。水樹はその切り替えに感心しつつ、何ともいえないむずむずとしたくすぐったさと戦っていた。
「此方は…プレゼント用で宜しいですか?」
「っ!?、は、は、…い、」
声が若干裏返ってしまったことは言うまでもない。
――
水樹→瑠華ちゃんは鏡。描写している通り、プレゼントには地味過ぎる鏡。瑠華ちゃん申し訳ない…!!
この後暫く水樹はどうしたものかと悶々とします。あまりにらしくない自覚があるから尚更。
見かねた火野が地結と草谷に喝入れをお願いする。心境までは流石に女である火野は突っ込めない。
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